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Microsoft認定資格プログラムとは?廃止後の資格体系や受験内容など解説

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パソコン教室ISA」ライターチームです。

就職やキャリアアップを有利に進める上で役立つIT系資格はさまざまあります。そのなかの1つが、マイクロソフト認定資格プログラム(MCP)です。MCPはマイクロソフト製品に対するIT技術者の知識と技能をレベル別に認定する試験体系です。

本記事では、MCPの概要や各ロールの定義、取得するメリットなどのポイントに分けて解説します。MCP取得を検討している人はぜひ参考にしてください。

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Microsoft認定資格プログラム(MCP)とは

マイクロソフト認定資格プログラム(MCP)は、マイクロソフト製品に対するIT技術者の知識と技能をレベル別に認定する試験体系です。MCPという試験があるわけでなく、あくまでマイクロソフトが認定している資格の総称です。MCPの受験者数や合格者数は公開されていないものの、日本国内での合格者数は10万人以上、全世界では100万人を超えています。

なお、MCPの一部の認定資格はすでに廃止されています。取得を検討している際は最新情報を確認するのがおすすめです。いくつかの廃止された資格を見ていきましょう。

MTA・MCSAとは

MTA(マイクロソフト認定 テクノロジー アソシエイト)は、IT系人材に対し、テクノロジーの基本的な概念とコア技術知識を幅広く評価する、最も入門的な資格です。

もう1つのMCSA(マイクロソフト認定 ソリューション アソシエイト)は、長期的なITキャリアを築くために必要な主要技術・スキルを習得していることを示す資格です。

現在は、MTAとMCSAの両方とも2020年6月30日に廃止されています。

MCSE・MCSDとは

MCSD(マイクロソフト認定ソリューション デベロッパー)はシステム開発者向けに設定された資格で、最新技術の知識を維持するために3年ごとに更新が必要です。

同様に、MCSE(マイクロソフト認定ソリューション エキスパート)は、インフラ技術者向けの資格です。こちらも最新技術の知識維持を目的として3年ごとに更新が義務付けられています。

現在はMCSE・MCSDともに、2020年6月30日に廃止されています。

2024年現在の資格体系は

MCPは、かつてMTA、MCSA、MCSEおよびMCSDで構成された資格の総称を指していました。しかし、2019年に見直しが行われた結果、現在のMCPの資格体系はロールベースのMicrosoft認定資格として再編されています。

MCPは大きく分けて2つのカテゴリーに分類されています。1つが、AzureやDynamics 355、GitHubなど、マイクロソフト各製品に関連する基礎知識を認定するFundamentals認定資格です。

もう1つが、「Developer(開発者)」や「Administrator(管理者)」「データ エンジニア」など、職務に応じたトレーニングと認定するロールベースの認定資格です。20以上のロールが公開されています。

Fundamentals認定資格およびロールベースの認定資格以外にも、専門性の高い分野やMicrosoft認定教育機関向け、Microsoft Office認定も実施されています。

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Microsoft認定資格プログラム(MCP)の試験レベル

MCPのグレードは「Fundamentals」「Associate」および「Expert」の3つのレベルに分類されています。Fundamentalsは初級、Associateは中級、そしてExpertは上級に該当するレベルです。

なお、Microsoft認定資格としては、Microsoft Office製品に特化した別体系のMOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)も提供されています。

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Microsoft認定資格プログラム(MCP)の合格ライン

MCPの試験は1,000点満点で、うち700点以上、つまり70%以上を取得すれば合格です。出題数はグレードおよび試験によって異なり、40問前後から60問前後が出題されます。試験時間はFundamentalsが45分、AssociateとExpertが100分で、ラボが含まれる場合は120分と定められています。

Microsoft Officeの試験は合格点が試験ごとに異なるため、受験の際は各試験の詳しい情報を確認するのがおすすめです。

Microsoft認定資格プログラム(MCP)の申し込み・試験会場・合格発表

MCPの試験はピアソンVUEによって実施されています。Microsoftアカウントがあれば随時受験申し込みが可能です。

MCPの試験は、公認テストセンターで受験するほか、自宅やオフィスで受けられるオンライン監督付き試験も選択できます。オンライン監督付き試験は、ピアソンVUEとPSIによって実施されています。

MCPのほとんどの試験では終了後数分以内に結果が得られ、スコアと成績に関するフィードバックが記載されたレポートも受け取ることができます。

試験に落ちても、24時間後にまた受けられる!

MCPでは、認定試験に不合格でも、1回目の受験から24時間後に再受験が可能です。1回目の試験終了後に受け取るスコアレポートで、落ちた原因である箇所が分かるので、復習した上で再受験することができます。

Microsoft認定資格プログラム(MCP)の受験費用

気になるMCPの受験料ですが、Fundamentalsを受験する場合は一般が12,500円(税抜)、学割7,000円(税抜)です。AssociateとExpertの受験料は共通で、一般が21,102円(税抜)、学割11,607円(税抜)で、同じ金額の科目のバウチャーは共通です。

認定に複数科目の合格が必要な場合、各科目の受験料がかかり、例えば2科目で認定される資格の場合、認定に要する費用は42,206円です。

なお、同じ科目をもう1回受験できるExam Replayという試験バウチャーもあります。Exam Repayの有効期限は、バウチャーを提供している各ラーニングパートナーへ確認する必要があります。

Exam Replayバウチャーチケットの購入はISAオンラインショップより

Microsoft認定資格プログラム(MCP)のロール定義

Microsoft認定資格プログラムには、20以上のロールがあります。そのなかから主要な9つのロールを解説します。

開発者

「開発者」(Developer)は、クラウドソリューションの設計や構築、テスト、保守業務を担うIT人材を対象としたロールです。

具体的には下記の試験などが含まれます。

  • Microsoft Certified: Azure Developer Associate
  • Microsoft 365 認定: 開発者アソシエイト
  • Microsoft Certified: Power Automate RPA Developer Associate

開発者の認定パスもFundamentalsやAssociate、Expertの3つのレベルが設けられています。

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管理者

「管理者」(Administrator)はMicrosoftのソリューションの実行や監視、保守を担う人材を対象としたロールです。

具体的には下記の試験などが含まれます。

  • Microsoft 認定: Azure Administrator Associate
  • Microsoft 365 Certified: Administrator Expert
  • Microsoft Certified: Information Protection and Compliance Administrator Associate

Azure環境の実装・管理・監視に関連するスキルが求められます。

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ソリューション アーキテクト

「ソリューション アーキテクト」は、コンピューティングやネットワーク、セキュリティ、ストレージの専門技術者を対象とするロールです。

具体的には下記の試験などが含まれます。

  • Microsoft Certified: Azure Solutions Architect Expert
  • Microsoft Certified: Dynamics 365: Finance and Operations Apps Solution Architect Expert

なお、「Microsoft Azure」に関しては、試験「AZ-303」および「AZ-304」は廃止され、新たに「AZ-305」が導入されました。

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データ エンジニア

「データ エンジニア」は、すべてのデータサービスにかかわるデータ管理や監視、セキュリティ、プライバシーの設計・実装に関するスキルを問うロールです。

具体的には下記の試験などが含まれます。

  • Microsoft Certified: Customer Data Platform Specialty
  • Microsoft Certified: Azure Data Engineer Associate

KPIやデータ分析など、データーベースにかかわる総合的な知識が問われ、内容的には次項のデータサイエンティストと重複する部分もあります。

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データ サイエンティスト

「データ サイエンティスト」は、機械学習技術を用いてビジネス問題を解決するモデルのトレーニングや評価、展開を行う技術者を対象とした試験のロールです。Azure関連の知識も求められます。

データサイエンティスト向けに設定されているMCP認定資格は、現在「Microsoft 認定: Azure Data Scientist Associate」のみとなっています。

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AI エンジニア

「AI エンジニア」は、Cognitive Servicesと機械学習、ナレッジマイニングを使用して、Microsoft AIソリューションの設計と実装にかかわる技術者向けのロールです。

このロールには現在下記の2つがあります。

  • Microsoft Certified: Azure AI Engineer Associate
  • Microsoft Certified: Azure AI Fundamentals」

AIソリューション開発に必要とされる広範なAI技術とプログラミングスキルが問われます。

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DevOps エンジニア

「DevOps エンジニア」のロールは、エンドユーザー向けに価値ある製品とサービスを継続的に供給するために、人、プロセス、およびテクノロジーの各知識を保有するIT人材かどうかを評価する目的で設けられました。このロールに該当する認定資格が「Microsoft Certified: DevOps Engineer Expert」です。

Azureの管理および開発に精通していることが要求されるロールです。

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セキュリティ エンジニア

「セキュリティ エンジニア」は、セキュリティ制御と脅威からの保護の実装、IDやアクセスの管理、データやアプリケーション・ネットワークの保護にかかわる人材を対象としています。

  • Microsoft Certified: Azure Security Engineer Associate
  • Microsoft Certified: Security Operations Analyst Associateなどの認定資格が含まれます。

セキュリティに関する幅広い専門知識とスキルが要求されるロールです。

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「機能 コンサルタント」は、Microsoft Dynamics 365とMicrosoft Power Platformを活用して顧客ニーズを予測・計画する人材向けに設定されました。

「Microsoft 認定: Dynamics 365 Finance Functional Consultant Associate」「Microsoft Certified: Power Platform Functional Consultant Associate」などの認定資格が該当します。

幅広い業務範囲が対象となるロールです。

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Microsoft認定資格プログラム(MCP)を取得するメリット

求職者がMCPを取得することで得られるメリットはさまざまあります。そのなかから、主な3つのメリットを見ていきましょう。

IT技術への学習意欲が評価されやすい

第一のメリットは、MCPを取得することで、IT技術を取得しようとする学習意欲の高さをアピールしやすい点です。特に未経験から挑戦する場合は、よいアピールにつながります。

IT業界では資格がなくても、知識やスキルさえあれば業務に携われる場面がほとんどですが、MCPのようなベンダー資格は企業からも高い評価を受けているため、取得する価値は大いにあるでしょう。

企業に対してスキルを証明できる

第二のメリットは、取得したMCP資格が、自分の専門知識やスキル、経験を裏付ける証明となる点です。

特に取得したMCPの内容が入社を希望する企業での業務経験に直結している場合、自分の経験・スキルを裏付ける証拠として社内や取引先に提示できる格好の材料となります。

MCPの資格取得が昇進や褒賞の対象になっている場合、さらにその価値が高まるでしょう。

自分の知識アップに繋がる

MCPの資格取得を目指すプロセスを通じて、知識アップを達成できるのも大きなメリットです。Microsoftの各ソリューションに関して、実務で身に着けた知識や技術の棚卸しを行い、自分の知識体系を整理できます。

MCPは製品や職務ごとに細かく分類されているため、自分の役割や将来の業務を明確に考えた上で試験対策を行うことが重要です。

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まとめ

MCPはマイクロソフト製品に関するIT技術者の知識と技能をレベル別に証明できる資格として、企業の間で高い評価を受けています。関連する認定資格を取得することで、就職活動などの場で自己の保有スキルや実務経験をアピールできるでしょう。

ただし、MCPの内容は近年大きな再編が続いているため、常に最新情報を確認しましょう。

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